東大数物連携宇宙研究機構開設記念シンポジウム

恐ろしく豪華講演メンバのシンポのアナウンスが来ました.さすが東大...

数物連携宇宙研究機構(The Institute for the Physics and Mathematics of the
Universe, http://www.ipmu.jp)は、文部科学省の世界トップレベル国際研究拠点の
一つとして、平成19年10月1日に東京大学柏地区に開設されました。この新しい
機構では、純粋数学から理論・実験物理学、天文学応用数学に及ぶ広範囲な分野の
第一線の研究者を一つの拠点に結集して、創造的な研究を可能にする環境を提供し、
自然界の基本法則の理解と宇宙の謎の解明にむけた数学と物理学の新しいパラダイム
を創成することを目指します。この機構の開設を記念し、これらの分野の融合に向け
た将来の展望について議論するために、各分野の指導的研究者を招いたシンポジウム
を企画しました。


日時:平成20年3月11日(火)、12日(水)
場所:東京大学柏図書館メディアホール

招待講演者:

Michael Atiyah (エジンバラ大学、to be confirmed)
John Ellis(ヨーロッパ原子核研究機構)
深谷賢治(京都大学
Richard Gaitskell(ブラウン大学
Gian Giudice(ヨーロッパ原子核研究機構)
David Gross(カブリ理論物理学研究所)
林正彦(国立天文台
Karl Jacobs(フライブルグ大学)
Art McDonald(クイーンズ大学
鈴木洋一郎(東京大学宇宙線研究所)
Simon White(マックスプランク研究所)
Shing-Tung Yau(ハーバード大学

この招待講演者.日本人数学者・物理学者をおいておいても,凄いですね.
特に特に有名な方だけでも,

カブリ理論物理学研究所のデビッド・グロッス博士.2004年のノーベル物理学賞,しかも「宇宙論研究者はノーベル賞は取れない」というホーキング博士でも打ち破れていない慣例を破って,「素粒子論への貢献」ということでノーベル賞を.
相対性理論ノーベル賞を取れなかったアインシュタインに似てますね.)
David Gross - Wikipedia
デイビッド・グロス - Wikipedia

エジンバラ大学のマイケル・アティヤ博士.フィールズ賞アーベル賞を両方受賞した,微分幾何学位相幾何学の大家.
マイケル・アティヤ - Wikipedia
Michael Atiyah - Wikipedia

ハーバードのヤウ博士.いわずと知れた,カラビ・ヤウ多様体のヤウ博士.もちろんフィールズ賞受賞.
シン=トゥン・ヤウ - Wikipedia
Shing-Tung Yau - Wikipedia
カラビ・ヤウ多様体については,リサ・ランドール博士の最近の著書でも解説されてます.
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%97%E3%81%99%E3%82%8B%E5%AE%87%E5%AE%99%E2%80%955%E6%AC%A1%E5%85%83%E6%99%82%E7%A9%BA%E3%81%AE%E8%AC%8E%E3%82%92%E8%A7%A3%E3%81%8F-%E3%83%AA%E3%82%B5%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB/dp/4140812397
完全な余談ですが,このランドール博士の「ワープする宇宙」では,訳者あとがきで,こんなのがありました.

著者のリサ・ランドールは,プリンストン大学マサチューセッツ工科大学ハーバード大学の物理学部で女性初の終身教授となった理論物理学者で,「女優のジョディ・フォスターにも似た風貌」(ミチオ・カク『パラレルワールド』より)の研究者です(ただし,ご本人は,男性ばかりの物理学の正解で女性であることについての質問には飽き飽きしているとのことですが)。

ここで,ミチオ・カク博士というのは日系の物理学者で,ジェームス・ランディ,マイケル・シャーマー,故スティーブン・グールド,故カール・セーガン等々と同じくSkeptic Societyのメンバーです.
ミチオ・カク - Wikipedia

ミチオ・カク
出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

ミチオ・カク(加來 道雄、Michio Kaku、男性、1947年1月24日 -)は日系アメリカ人の理論物理学者。


閑話休題
この豪華なシンポジウムですが,文科省系の予算のため,申請して運が良ければ旅費を補助して貰えます.東京から遠い方には吉報です.私もそうですが...

なお,一応,一般向けじゃなくて研究者向けだと思いますので(まだ詳細は発表されていない点がございまして分からないのですが),同時通訳みたいな超親切なことは無いと思います.なので,多少の英語のヒアリング能力と専門用語の知識がお有りの方は,御参加を検討してみては.

ただ,柏なので,東大の本郷や駒場キャンパスじゃなくて,千葉県なんですけどね.