またまたまたまた読売:バカか?

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060704ig90.htm

 今回の純減計画では、採用の抑制や退職者の不補充で約8200人減らす。さらに、8000人近くを非公務員の独立行政法人に移行させるとしているが、数合わせに腐心した跡が見える。

 農林統計や食糧管理などに従事している3000人近くは、他の府省に配置転換される。初年度は730人程度だが、平均年齢も比較的高く、新しい仕事に適応できるかどうか、不安もあるだろう。配置転換するに当たっては、しっかりした研修も必要になる。

まず前半を読んでほしいと思います.前半だけ読むと,「公務員については,採用の抑制や退職者の不補充を行う.それとは別に,独立行政法人への移行を行う」と読めると思います.トリックです.

「移行」と言っても,非公務員型の独立行政法人は非公務員扱いの政府管轄の職員には代わりありません.要するに給料は国から支払われます.つまり,独立行政法人へ移行した組織・人たちに対しても,「採用の抑制や退職者の不補充」が行われています.「採用しない」ということは,公務員がどんどんどんどん高齢化していっています.

公務員,例えば役所の人たちが高齢化しても,ベテランになって仕事に慣れた人たちが増えるのは悪くはないかもしれません.でも,その人たちが退職なさったら,そのノウハウは受け継がれません.さらに,非公務員型の独立行政法人には,独立行政法人情報通信研究機構や,独立行政法人産業総合研究所,独立行政法人国民生活センター独立行政法人大学入試センター独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人理化学研究所,まあ,結局ほとんどなわけなのですが,日本を代表する重要な科学技術について研究する機関が含まれています.そして「採用の抑制」の結果,研究所の研究員が,どんどん高齢化していっています.

それを踏まえた上で,読売新聞引用の後半を読んで下さい.事務作業ならともかく,数週間や数ヶ月の研修で,高齢者が日本を代表する研究所の研究者・科学者になれると思いますか?

しっかりした研修も必要になる,なんてたわ言に対しては,バカも休み休み言えと言いたいです.