ハイブリッド・モンテカルロ法(ハミルトニアン・モンテカルロ法)は,構造保存型数値計算法に他ならない

最初にハミルトニアンモンテカルロ法という言葉を見たのは,映像情報メディア学会だったと思います.
2005年の論文っぽいです.
CiNii 論文 -  ハミルトニアンモンテカルロ法による Bayes 的顔画像認識

MCMCの最新動向を知りたくてネットで調べていたら,

Laird Breyer's Markov Chain Monte Carlo (MCMC) Pages
ハイブリッドモンテカルロをもっと試してみた - Mi manca qualche giovedi`?

だいたい,リープ・フログ法までしか使っていないみたいですね.

打ち切り誤差の次数が低いとかも言われていますが,
Baker–Campbell–Hausdorff formula - Wikipedia
BCH公式を使えば,無限に高精度にできるんですけどね.

構造保存型の数値解法には,松尾さんのサーベイ論文があります.
CiNii 論文 -  微分方程式に対する構造保存数値解法(サーベイ,<特集>科学技術計算と数値解析研究部会)

しかし,ここで触れられていないことが少なくとも2つあります.

(以下,どちらも単位粒子を対象とするとします)

  1. アインシュタイン重力場方程式に対しても有効なこと
  2. 一つの粒子に対し確率的に位置を測定することによって,近似的にハミルトニアンも影のハミルトニアンも保存できること(当然,時間反転性も保存できます)

これらは粒子フィルタ(逐次的モンテカルロ法)を応用したもので,量子論と融合させたり近似的に全ての保存量を保存することができるようになります.