1次元2粒子カロジェロ・モーザー模型

1次元と言いましても,時間軸を入れると2次元です.
この場合のハミルトニアンは,次のようになります.

 H=\frac{1}{2}(p_1^2+p_2^2)+(q_1-q_2)^{-2}

これはいわゆる「超可積分系」で性質がとても良いのですが,なにぶん,粒子同士が接近すると共にハミルトニアン特異点に近づきます.
しかし,次のような線形共系変換で簡単に変数分離ができ,かつStackel系に持ち込み,全保存型差分法を用いることができます.

 p_1=p_x+p_y, p_2=p_x-p_y, q_1=\frac{1}{2}(q_x+q_y), q_2=\frac{1}{2}(q_x-q_y)


この変換の結果,ハミルトニアンは次のようになります.


 H=p_x^2+p_y^2-q_y^{-2}


このハミルトニアン q_y=0にて特異点を持ちますが,ゼロハミルトニアン変換にて,特異点を持たない拡張ハミルトニアンに変換することができます.

これらの結果は高次元に拡張できるのですが...時間が来てしまったので,また次回に.