自然なマルコフ連鎖のアイディア

仕事で(シーケンシャル)マルコフ連鎖モンテカルロ法を使っていると,前提となるマルコフ連鎖が満たされているかのチェックに苦労することがあります.
例えば,頭の良い学生さんなんかが巧みな変数変換を使って結構良い結果を出すと,実は良く考えると局所的な多様体上の面積が保存されていない,要は,例えば教科書にあるように,もっと具体的にモンテカルロフィルタなんかを実装して,ヤコビアン
\left|\frac{\partial G}{\partial y_n}\right|
が考慮されていないことがよくあります.
面積が保存されていないと,幾何的数値解析法で言う保存量を保存しないわけで,逆に言うと保存量をうまく保つ手法があればうまくいくような気がします.

強引に保存量を保存する方法として,リサンプリング法がありますが,こうなるともう粒子フィルタと幾何的数値解析法の違いは無いように思えます...これは,これまた以前にあった,連続的な可積分系と離散的な数値解析法の加速法の同値性が発見された時の状況に似ている気がします.

秋は情報処理学会じゃなくて応用数理学会に出そうかな...