ブラックホールの作り方

以前は娯楽ニュースサイトに佐藤勝彦先生が登場しておられましたが...
佐藤勝彦先生,タイムマシンを語る - なぜか数学者にはワイン好きが多い

今回は,福江純先生が登場でした.
http://news.ameba.jp/r25/2009/09/44601.html

なんでも飲み込み、入ったら二度と出ることができない、宇宙でもっともヤバい存在…ブラックホール。今回は宇宙の謎の大トロともいえるブラックホールの謎に迫ります! さっそく、『ブラックホール宇宙』の著者である、大阪教育大学福江純教授に話を伺ってみました。

ブラックホールは膨大な重力が1点に集まったもので、あまりに重力が強すぎるため、時空や光を曲げてしまうんです。地球1個分の質量(6000000000兆トン)が、半径9mmの球に集中していることを想像してください。それぐらいブラックホールは高密度なんです」

福江純先生の,大阪教育大のページはとても面白いので,ぜひ見て下さい!
Jun's Home Page
タイトルの図の,左側のブラックホール降着円盤のCGは,恐らく私が一般相対論にはまった当時のものです.
確か,NECPC-9801で描いたものだったと思います(1988年〜1992年くらいの一連の著作).
その後,NHKの「アインシュタイン・ロマン」のCGを作成した山下義行先生の論文(1989年の情報処理学会論文誌)では,より面白いブラックホールのCGが作られたのですが,こちらはSun-3,Sun-4,LINKS-1(並列計算機),S-820(ベクトル計算機)での画像生成時間が比較されています.

...ところが,現在ではGPUレイトレーシング法自体の発展のおかげで,普通にリアルタイムでレイトレができてしまいます...詳しくはSIGGRAPHなんかの論文を参照のこと.
綺麗なリアルタイム光線追跡法・または非線形光線追跡法は,こんな感じでググると見られます.
realtime non-linear ray-tracing - Google 検索

リアルタイムにこだわらずにブラックホールのCGですと,SIGGRAPHのコースノートでもあった
http://www.vis.uni-stuttgart.de/relativity/gallery/
とか,上記のCGとだいたい同時期に作成された
Virtual Trips to Black Holes and Neutron Stars Page
とか,数値相対論の総合的な教科書の先駆けの例の本のカラーページに採用された
http://www.photon.at/~werner/bh/gvsim.html
とか,たくさんあります.
今では,新しいものも,もっともっとあることでしょう.
(上記のものは5年くらい前の私のブックマークから発掘したものです)