火星の人類学者

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415050251X/503-4154126-1153545

やっと読み終わりました.今は文庫版しか出てないようですが,早川書房ハードカバー版の2500円のを古本屋で買って読みました.何度も感動して,通勤の電車の中で涙が出そうになりました...
訳者あとがきにこういう文がありましたが,まさにそうだと思いました.

「症例を生き生きと伝えるには,ある種の小説家的な才能,ドラマティックなセンスが必要だと思う.そうでないと,人物が生きてこない」からだ.この独特の語り方によって,彼は全世界でおおぜいの読者を獲得し,感動させてきた.

特に,7人の人物のうち,本のタイトルにもなった7人目の章「火星の人類学者」は,自分と重なる部分もあり感動しました.

なお,日本語版は,副題が「脳神経科医と7人の奇妙な患者」となっていますが,明らかに間違っています
7人の中には著者のクライアントも確かにおりますが,半数は画家,外科医,科学者として尊敬を集める社会的生活を営んでいる人物であり,著者の患者ではありません.原題は「An Anthropologist on Mars」であり,そのまんまです.