偏った「報道ステーション」

光市母子殺害事件についての報道ステーションの報道,ひどすぎます.
若く,聡明な印象を与える30歳の父親に話題性を見出すのはわかる.
しかし,「死刑」か「無期懲役」かの,良くない「2択」状態になったときに,報道が片方に帰するのはジャーナリズムとしては悪い.例えば「弁護人は〜とまで言っている」,または「言葉もありませんね.」など,結果が出ていない事柄について,明白に片方の結論を支持している.これを腐ったジャーナリズムと言わずして何と言おうか.報道ステーションで悪人扱いされている,被告人を弁護する安田弁護士,あの人は僕の知る限りはいい加減な人ではなく,人間的で,事実を論理的に形作る尊敬できる弁護士です.もちろん,何かがきっかけで変わってしまった可能性はゼロとは言いません.ジャーナリズムの腐敗と同様,弁護士の腐敗も過去にいくらでも例はあります.

しかし,弁護士の腐敗とジャーナリズムの腐敗は別な問題であって,例えば弁護士が腐敗していてもジャーナリズムは事実を事実として伝えないと,視聴者が誤解して報道を真実だと考えてしまう.

残念ながら古舘伊知郎さんには,これ以上ジャーナリズムが腐敗していくのを止めるために,できれば止めて欲しいと思わざるをえない.