「検証 予言はどこまで当たるのか」買ってみた

出たばかりの本を買ってみました(ネットで).

http://www.amazon.co.jp/%E6%A4%9C%E8%A8%BC-%E4%BA%88%E8%A8%80%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%BE%E3%81%A7%E5%BD%93%E3%81%9F%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B-ASIOS-%E8%8F%8A%E6%B1%A0-%E8%81%A1/dp/4286131440/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1349546368&sr=8-1
楽天ブックス: 検証予言はどこまで当たるのか - ASIOS - 9784286131443 : 本

残念ながらそれほどは面白くありませんでした.期待が大きすぎたみたいです.
一部は面白かったので,皆神龍太郎さんの記事を例に取りますと...

まず,次のもの.
「聖書の暗号--聖書は神の予言の書だった?」った? pp. 197--201
この記事は,次の記事と,ほぼ同じです.
皆神龍太郎,聖書には暗号で予言が隠されている?!,新・トンデモ超常現象56の真相,pp. 246--249,2001.

リップスの論文が掲載された雑誌の名前が,「統計学」から「統計科学」に変わっているような修正は入っています.
同じ内容を2回買わされたのは余り楽しくないですが,面白い記事もありました.例えば,次の記事の内容は,私は初めて知るものでした.
皆神龍太郎エドガー・ケイシーのリーディングは,未来を予言した?,検証 予言はどこまで当たるのか,2012.

ちょっと長くなりますが,引用します.

最期に,それにしても,アトランティスの遺跡のようなものが「68年か69年」に「ビミニ」沖で見つかると,ケイシーはなぜピンポイントで予言ができたのか,不思議に思う人もいることだろう.実は,筆者(皆神)もこの天だけが不思議だった.
(中略)
最初に空から構造物を発見した二人のパイロットは,ロバート・ブラッシュとトリッグ・アダムスという二人組だった.この二人が,1967年にビミニ諸島上空を飛んでいたというのは,実は偶然ではなかった.彼らはもともと,ケイシーが予言していた「アトランティス再浮上」の証拠を探すために,ビミニ上空を飛行していたらしいのだ.彼ら二人ともが,ケイシーの支援団体「研究と啓蒙のための協会」の会員だったのである.

読み飛ばしていたのですが,このことは,参考文献で出ている以下の本に載っていました.

ピーター・ジェイムズ,ニック・ソープ,皆神龍太郎監訳,古代文明の謎はどこまでとけたか III,p. 175,2004.

他にも「検証 予言はどこまで当たるのか」は面白いっちゃ面白いのですが,過去のと学会本からの引用も多いので,今回,初めて買う人には文句無しでお勧めです.
過去に類似本を買っている人は,この本の方が図版や写真が多いので,研究している方にはお勧めです.
それ以外の方は...心理学者の菊池聡先生の寄稿もありますが,科学的に証明されているとは言い難い心理学の理論を過大に紹介されているので,あまりお勧めできないです.「フロイトのウソ」なんかと一緒に読むのなら良いのかもしれませんが.