チフスのメアリ【都市伝説 or NOT】

全く,知識欲を満たしてくれる本というのはありがたいものです.
私は長いことセシル・アダムスのファンなのですが,以下の本で
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%AA%E3%81%93%E3%81%A8%E3%80%81%E3%81%A0%E3%82%8C%E3%81%AB%E8%81%9E%E3%81%84%E3%81%9F%E3%82%89%E3%81%84%E3%81%84%E3%81%AE-%E2%80%95%E8%88%88%E5%91%B3%E6%9C%AC%E4%BD%8D%E3%81%A7%E4%BD%95%E3%81%8C%E6%82%AA%E3%81%84%E7%9A%84%E9%9B%91%E5%AD%A6Q-A%E5%A4%A7%E5%85%A8-%E5%BF%AB%E7%AD%94%E4%B9%B1%E9%BA%BB%E3%81%AE%E5%B7%BB-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%ABNF/dp/4150502552/ref=sr_1_2/375-0461783-6657610?ie=UTF8&s=books&qid=1273405208&sr=1-2
背景が分からない文章があって不思議に思っていました.

それは「運び屋の亭主」というタイトルに訳されていて,「何かのウィルスに感染している可能性があるが,自覚症状が全くない.感染可能性はゼロなのか,それ以上なのか?」という質問に対する回答です.
そこに,このような文章がありました.

実を言えば,ヘルペスの場合にはいわゆる「無症候性の保菌者」になることもあります.これは「チフスのメリー」(腸チフス菌をばらまく保菌者)(訳注:1930年代のニューヨークに実在)とだいたい同じですね.

このメリーの正体を知らなかったのですが,次の本に詳しく載っていました.
http://www.amazon.co.jp/%E8%AC%8E%E8%A7%A3%E3%81%8D%E8%B6%85%E5%B8%B8%E7%8F%BE%E8%B1%A1-II-ASIOS/dp/4883927393/ref=sr_1_cc_1?ie=UTF8&qid=1273405601&sr=1-1-catcorr
タイトルは,「18 【疫病と呼ばれた女】腸チフスのメアリ」でした.
言及されている年代が若干違いますが,ASIOSの方は1909年のNew York Americanの記事が掲載されており,恐らくこちらの方が正確そうです.

おかげで「チフスのメリー」の謎が解けました...