アル中の数学的考察

私も自他共に認める酒飲みですが,Siam News Vol. 40, No. 3, (2007)に,「アル中はいかにして広まるか」という数学理論の記事が載っていました.
その理論によると,次のような連立微分方程式によってアルコール中毒が広まるそうです.

 S' = \mu N - \beta \frac{A}{N} S-\mu S
 A'= \beta \frac{S}{N}A+\rho\frac{A}{N}A-(\mu+\phi)A
 R' = \phi A-\rho \frac{A}{N}R-\mu R
 N = S+A+R

ここで,Sは普通の人で将来的にアルコール中毒になる可能性がある人の数,Aはアル中になっちゃった人,Rはアル中から立ち直った人の数,Nは総数です.ダッシュ微分です.
もちろん,これは一つのモデルであり,その意味では仮説であるのですが,適当に数を入れて計算してみるとそれらしい数字が出てくるところが面白いです.
例えば,アルコールを飲む人がいない国を考えて A=R=0なんかやってみると,すぐにそれらしさが分かります.
簡単なので,数学で微積を習った方は,どうぞお試しあれ.