クトゥルーの怖さ(宇宙的恐怖)

日本人はなぜクトゥルーを怖がらないのか : 族長の初夏

ラヴクラフトが描く恐怖の核心、いわゆる「宇宙的恐怖」は、キリスト教的なものの見方をベースにしているといわれます。それは、キリスト教の神が絶対ではなく、はるかに古い強大なものが他にいること、そいつらはもうアホらしくなるほど桁ちがいな存在で、人間など歯牙にもかけない、人類ごときには理解も想像もおよばないものだ、という認識によって喚起される怖さです。この神の絶対性の否定が、キリスト教的世界観になじんだ西洋人をいたく不安にさせるらしい。

いやいやいや(笑)
それは,オーガスト・ダーレスバージョンでしょう.
「いわゆる『宇宙的恐怖』」は,「黄昏」という言葉がある日本語には十分馴染んでいると思います.
幼い頃(いや,大人になっても,かも...)に,黄昏の時,夕方に暗くなり始め,夕焼けに空が赤くなってカラスが鳴く声が聞こえてくると,そろそろ家に帰らないとどこか異次元に連れ去られてしまうような感覚はありませんでしたか?
Wikipedia日本語版には,部分的にラブクラフトがダーレスの主張と同様の発言をした旨が載っていますが,Wikipedia英語版には載っていません)

とは言え,クトゥルー神話を広めたダーレスの功績は賞賛に値するとは思います.

「メキメキえんぴつ」の怖さは,今思えばコスミック・ホラーの感覚のように思えます...