慣例破り,民間から登用?

http://www.asahi.com/politics/update/0315/013.html

河野洋平衆院議長は15日、次の国会図書館長に長尾真・元京都大学総長(70)が内定したことを正式に発表した。館長には45年以上、衆院参院の事務総長経験者が交互に就く慣例が続いていた。河野議長は「象徴的な天下りの慣例をやめることを、民間からの登用によって具体的に行動で示した」と起用の理由を語った。

「民間」って,なんなんでしょう.普通に考えると,「公務員じゃない人」のような気がするのですが...上の文章を読むと,「国会議員じゃない人」?
だって,長尾先生は現在こそ京大総長ではありませんが,無数の肩書きのうち,例えばひとつに,独立行政法人情報通信研究機構理事長というのがあります.
http://www.nict.go.jp/about/message.html

理事長 長尾 真

昭和48年10月 京都大学工学部教授
平成8年4月 京都大学大学院工学研究科教授
平成9年4月 京都大学大学院工学科長・工学部長
平成9年12月 京都大学総長
平成16年4月 独立行政法人情報通信研究機構 理事長

確かに情報通信研究機構NICT)は,独立行政法人であって,国立機関ではありません.
しかし,運営予算は国から支給されており(運営費交付金),NICTの場合は,みなさんが携帯電話やテレビなどの電波を使う電化製品に対して支払っている電波使用料も,予算となっています.
総務省 電波利用ホームページ | 電波利用料制度の目的等

電波利用料は、放送事業者が開設する放送局、電気通信事業者が開設する基地局や固定局、個人の方々が開設するアマチュア局やパーソナル無線など、原則として全ての無線局についてご負担いただくもので、例えば、携帯電話についても、1台につき年額420円の電波利用料を各携帯電話事業者にご負担いただいております。

名目はどうあれ,NICTが国の機関であるように思えます.そのトップである長尾先生が,民間人.
今日はもう遅いので,明日にでも辞書を引いて,「民間人」を調べてみたいと思います.