不思議な訳

記事自体の内容は理解できるのですが,例のリチャード・ドーキンスの新刊の書名の訳が,不思議...?
[オピニオン]世俗主義 : 東亜日報

最近、書店街では『作られた神(The God Delusion)』の嵐が吹き荒れている。著者は20年以上も前に『利己的な遺伝子』を書き、進化生物学界に激しい議論を起こした英オックスフォード大のリチャード・ドーキンス教授。難解な内容に加え600ページを超える分量だが、発売から1ヵ月で4万3000部が売れ、人文学部門でトップに立った。人文書籍は7000部でもベストセラー扱いになる。1993年の『私の文化遺産見聞記』(ユ・ホンジュン)以来、人文書籍最大の突風だ。英語圏でももちろんベストセラーだ。

「作られた神」...?
でも,この記事を読んで何日かしてから,いくつかのマスコミで「世俗主義」という言葉が踊っていて,驚きました.

最近、トルコでもイスラム寄りのアブドラ・ギル外務長官の大統領当選が確実となり、世俗主義論争が激化している。ギルの夫人がヒジャブを注文すると、官公庁や学校でのヒジャブの着用を法律で禁じているトルコは衝撃を受けたもようだ。野党や軍部、法曹界では、政治のイスラム回帰の兆しに激しく反発している。ギルも「憲法が定めた世俗主義の原則を尊重する」と、一歩後退している。

ちなみに日本語版「神は妄想である」は,そこそこ売れているようです.初版から2ヶ月で,第3刷が出ていました.
最初に「God Delusion」というのを見たとき(Virtual Happy Birthday, Richard Dawkins博士! - なぜか数学者にはワイン好きが多い),「神の妄想」もしくは「妄想の神」と訳を考えたのですが,さすが早川書房,上手ですね.「神は妄想である」とは.