天才カルト絵本作家・大海赫さんに会って来ました

tullio2005-06-04

時代が追いついてきた絵本作家,大海赫さんを訪ね,東京は多摩市まで行ってきました.

私が大海さんの作品を見たのは,約30年前です.
もちろん大海さんなんて名前は知らず(幼稚園でしたし),ただひたすら怖い絵と,怖い感じの話がずっと心に残っていました.お話が怖かったのはありますが,絵の方は何十年も夢に現れていたので,より印象に残っていました.

今回,前日に東京出張があって,泊まりになったので時間が空いた土曜日,行って来ました.
「リサイクルショップ魔女」
http://www.medianet-as.jp/shop/store/m-majo/
「ビビを見た!」「クロイヌ家具店」は名作ですね.
「ガイコ」「白いレクイエム」も,著者が長年研究していた宗教学や教育学についての意見が垣間見えるので評価が分かれるところですが,童話として感動的な作品に違いありません.
そんな中で,私が子供の頃に読んだのは「メキメキえんぴつ」でした.
大人になってから読むと,怖さは半減していました.
頭をガンガン殴られるようなショックがあったのを昨日のように覚えているのですが,そのような感じはありませんでした.

感性の違いの他に,バージョンが違ったのではないか,と思っています.
私が読んだメキメキえんぴつは,話がメキメキえんぴつだけでした.
多分,出版された本からセレクトされた何かを読んだのだと思います.
しかし,それを確認しようにも,当時本を与えてくれた元教員で元作家の父に聞いても,既に記憶は無いとのことでした.

作者の大海さんはとても素晴らしい方ですが,復刊以後,サイン会を開くようになるくらいファンが増えたようなので現在の分析は多くのファンの方に任せて,私は少し前のことについて調べていこうと思います.

...なーんてクールなことを書きつつ,大海さんとお話したり作品をみたりしていつも元気をもらっているのは私です.
もっと広める運動をしようかな.
大海さんは子供が好きだし,偏屈な芸術家のように自分の世界にこもらず,お店の掃除を朝からしてお客さんに暖かい笑顔を向ける人だから,もうちょい有名になってもきっと嫌な顔をせずに見守ってくれると思う.