新型インフルエンザとプラズマクラスタ
阪大の菊池さんが取り上げておられますが,今回の「実験」に関して,比較的好意的な書き方なのが気になりました.
kikulog
こういう技術にはきちんとした使い途があるはずで、役に立つ場所はいくらでもあるだろうし、ウィルス対策として使える場面もあるでしょう。医療機関での応用場面はありそうですよね。技術として開発していく意味はあるはずです。
ただ、家庭用の空気清浄機としてどの程度意味があるのかというと、かなり疑問です。家庭でのインフルエンザ予防に効くかのように世間を誤解させて売るのは、だめだと思いますね。結局、マイナスイオンで反省しなかったということですかね。
もちろん、マイナスイオンの「気分がよくなる」とか「(なんかよくわからんけど)健康にいい」とかいう謎の効果に比べれば圧倒的にまともですけど、「滝のそばと同じ」という無意味なイメージ戦略に比べてものすごくまともかといわれると、どうかねえという感じです。こういう記事が普通の新聞に大きく出るようになったのは、よいことです
私が気になるのは,菊池さんとは着眼点が違って,例えばシャープのプレス
プラズマクラスター技術により、世界初付着および浮遊両状態の「新型H1N1インフルエンザウイルス」の感染力を抑える効果を実証 | ニュースリリース:シャープ
プラズマクラスター※1技術により、世界初※2付着および浮遊両状態の
「新型H1N1インフルエンザウイルス」の感染力を抑える効果を実証
(中略)
※1 プラズマクラスター、プラズマクラスターイオンおよびPlasmaclusterはシャープ株式会社の商標です。
要は登録商標ということで,科学用語じゃない,メーカ独自用語じゃないのだろうか,ということです.だったら,それに沿った議論は全て意味がなくなってしまいます.
菊池さんのコメントに賛成な点は,「実験自体は本当かもしれないが,商品がその効果を持つというのはウソだろう」ということです.
マイナスイオンドライヤーと同じく,嘘だろうと私は考えています.