MathematicaとMapleの簡約化(中学生編)

ハミルトンの正準方程式に対する2次のエネルギー保存型の数値解法を書き下していた時に,中学3年生でも出来そうな簡単な因数分解のできる式が出てきました.
それで,単に因数分解をさせても面白くないので「簡約化」機能を使って,MathematicaMapleで,どちらが「簡単な」式に変形するか,試してみました.

まず,元の式はこんな感じ.
 pd^2 + qd^2 + p^2 + q^2 - (qd + q) (pd - p) + (pd +  p) (qd - q)


これに対し,MathematicaでSimplifyコマンドをかけると,
[TeX: p^2 + pd^2 - 2 pd q + q^2 + 2 p qd + qd^2]
となりました.カッコ式の積を展開して式を整理していますね.

次に,Mapleでsimplify()コマンドをかけると,
[TeX: pd^2 + qd^2 + p^2 + q^2 + 2 qd p - 2 q pd]
項の順番が違うだけで,MathematicaのSimplifyコマンドと同じ結果ですね.


さて,MathematicaにはFullSimplify[]という強力なコマンドがあるので,こちらもかけてみました.
 (pd - q)^2 + (p + qd)^2
因数分解されました...確かに,最も「簡単」な形に見えます.Mapleで因数分解コマンドも試したのですが,なぜか因数分解されませんでした.

ここまでは,Mathematicaの勝ち...でしょうか.