インタプリタ・プログラミングのすすめ

偉大な数学者で,オイラーという人がいます.この天才数学者は,アルゴリズムの人ということでも有名な数学者です.つまり,オイラーのやり方は,オイラーのような天才じゃない私のような凡才数学研究者でも習うことができます.要するに,「まずは試行錯誤しながら色々試して正解を探す」ということです.

さて,そのためには,いちいちコンパイルするプログラミング言語よりもインタプリタ言語が最良だと昔から考えております.LinuxWindowsのCコンパイラしか習わない大学生は不幸です.
インタプリタできる言語のうち,最良のものの一つで,環境がセットになっているものを一つ紹介したいと思います.

お薦めはRuby,まずは↓のページから,
http://rubyforge.org/frs/?group_id=167&release_id=15923
ダウンロードしてインストールしましょう.
例えばWindows用はこちら.

これをダウンロードしてクリックしてインストールを開始すると,ruby本体の他に付属として選択できるアプリ一覧が出ます.あまり無駄なものは入れたくないですが,SciTEのチェックは外さずに,インストールしましょう.

ダウンロードするファイルは20メガバイト以上ありますから,ダウロードとインストールには,良いパソコンでも2分から5分はかかるでしょう.待って下さい.

インストールが終ったら,Windowsのスタートメニュー,または「C:\Program Files\ruby\scite\SciTe.exe」辺りをクリックして,エディタSciTEを立ち上げて下さい.
そして,例えば次のようなプログラムを入力してみて下さい(コピペでも結構です).

def fibonacci(n)
f = 1;
f = fibonacci(n-1)+fibonacci(n-2) if n>1;
return(f);
end;

i = 0;
while i<10
p fibonacci(i);
i += 1;
end;

そして,プルダウンメニューの「File」→「Save As」から,デスクトップなりマイドキュメントなりに,入力したプログラムをファイルとして保存して下さい.ファイル名はなんでも良いのですが,拡張子をruby用にして下さい.例えば,「fib.rb」とか.

そうしたら,あとはプロダウンメニューから,「Tools」→「Go」です.次のような画面が出るはずです.

>ruby fib.rb
1
1
2
3
5
8
13
21
34
55
>Exit code: 0

そう,詳しくはウィキペディアフィボナッチ数 - Wikipediaでも見て頂くとして,これはフィボナッチ数列を計算するプログラムです.
「while i<10」の行を「while i<15」に変更して「Tools」→「Go」してみて下さい.今度は

>ruby fib.rb
1
1
2
3
5
8
13
21
34
55
89
144
233
377
610
>Exit code: 0

このように表示されるはずです.
こんな感じに,手軽に試行錯誤・色々試すことができるのが,インタプリタの醍醐味です.

もちろん,インタプリタは超高速計算・ハイパフォーマンスコンピューティングやミッションクリティカルな処理には向きません.だから,インタプリタで色々試して,アルゴリズムが固まった時点でコンパイラにプログラムを移植すれば良いのです.
ぜひお試し下さいませ.