京都賞2007

今年も決まりましたか.

http://www.inamori-f.or.jp/ja_topics_070608.html

トピックス / 第23回(2007)京都賞受賞者の決定

財団法人稲盛財団(理事長・稲盛和夫)は第23回(2007)京都賞の受賞者を決定しました。

http://www.asahi.com/science/update/0608/OSK200706080072.html

井口氏は、有機物質でありながら電気を通す有機半導体を開発、有機エレクトロニクスの基礎を築いた。金森氏は、巨大地震の起こる過程を明らかにし、それを応用して災害軽減システムを推進している。バウシュ氏は、ダンスと演劇の壁を超え独自の舞台芸術を創造した。授賞式は11月10日にあり、それぞれにメダルや賞金5000万円が贈られる。

Quake scientist, chemist win '07 Kyoto Prize - USATODAY.com

A California-based earthquake scientist, Japanese chemist and German choreographer have won the $410,000 Kyoto Prize ― Japanese awards for achievement in the arts and sciences.

AP電の方は,順番的に最初に「A California-based earthquake scientist」って,アメリカ人が取ったかのような書き方なのがなかなか趣が.とはいえ,地球物理学者金森博士プロフィールを拝見致しますと,確かにアメリカでの研究活動の方が長いようですね.

昨年,統計確率分野で著名で,情報理論にも大きな影響を与えた赤池先生が受賞されたことは記憶に新しいです.
赤池教授,京都賞受賞 - なぜか数学者にはワイン好きが多い
昨年の授賞式の様子はこちら.
http://www.inamori-f.or.jp/ja_topics_061110_2.html

他に過去の受賞者で,記憶に深いのはアラン・ケイ博士グロモフ博士伊藤清博士嶋正利博士ドナルド・クヌース博士林忠四郎博士アンドレ・ベイユ博士ゲルファント博士ジョン・マッカーシー博士ノーム・チョムスキー博士,そしてシャノン博士等々.
こう見ると,計算機科学関係の方が多いですね.ここに挙げた方々11人の中で,明らかに情報科学系の人はアラン・ケイ嶋正利クヌースマッカーシーで4人.純粋数学なのか情報科学なのか微妙な気がするのは,チョムスキー,シャノン.明らかに純粋数学・数理科学なのはグロモフ,伊藤清,ベイユ,ゲルファント.そして物理学者が林忠四郎.


でも,十分の業績を上げて著名になった人に挙げる賞なんて腐るほどあるんだし(さらに言うと,今なお増え続けていますし.アーベル賞しかり.ガウス賞も.),フィールズ賞のように,若い研究者に対する賞が増えると良いのですが.