親を殺した子供たち

親を殺した子供たち - なぜか数学者にはワイン好きが多いの続きです.

第6章「家族殺人の歴史社会学」の中に,「20世紀の家族殺人」という節があります.

たしかに,世界的な調査結果でも,血のつながった家族を殺した例は殺人事件全体のわずか2-8パーセントであった.

では,日本ではどうなのでしょう?
家族殺人についてのデータはhttp://wwwsoc.nii.ac.jp/jacp2/辺りの論文を探せばあるのかもしれませんが,とりあえず警察庁の統計で「殺人事件における被害者・被疑者の関係」というデータがあるので,調べてみました.「関係」というのの中に「親族等」というのがあり,家族より範囲は広くなりますが何らかの目安にはなりそうです.


右のグラフがその結果で,1年間の殺人事件検挙数の中の40%前後が「親族等」でした.法務省犯罪白書によると,殺人や傷害は親しい人の間で起こる事件で,詐欺や窃盗は見知らぬ人の間で起こる事件だそうです.そう言われると確かにそんな気はします.


...それにしても,家族と親族等という違いで,一ケタも差が出るもんなのでしょうか.それにグラフを見ると,割合が微増してるようにも見えます.まあ,もっと長いスパンで見なければならないのかもしれませんが...