科研費「情報爆発」再び行ってきた
昨年に引き続き,行ってきました.
平成22年度 科研「情報爆発IT基盤」領域全体会合 参加報告 - なぜか数学者にはワイン好きが多い
H22年度科研特定領域「情報爆発IT基盤」成果報告会 『情報爆発 before / after』
日 時: 平成23年3月9日(水)〜11日(金)
場 所: 学術総合センター 2階 一橋記念講堂・中会議場
(東京都千代田区一ツ橋2-1-2) http://www.nii.ac.jp/access/
主 催: 文部科学省科学研究費補助金 特定領域研究
「情報爆発時代に向けた新しいIT基盤技術の研究」
http://www.infoplosion.nii.ac.jp/info-plosion/
今日は初日,アサイチは思ったより人が少なかったです.
午後のワトソンの講演の頃から,途中から入って聴講したり,遠方からデモ・ポスターセッションの準備のために訪れた人が多かったように思えました.
でも,最初のキーノートも面白かったです.
Title:"Vision Based Interaction" Matthew Turk (the University of California, Santa Barbara)
「ムーアの法則」に従ってコンピュータハードウェアは進化している.コンピュータソフトウェアも,それを追うように進化している.しかし,コンピュータユーザの脳力は進化するわけではない,という主張にとても感心しました.
その他,ビジョンの専門家として動画像からのハンドジェスチャー認識に時間を裂いていたのも印象的でした.ロバストな動物体追跡となるとConDensationが思い浮かびますが,確率的な手法なのかどうかは分かりませんでした.でも,ある意味,粒子フィルタのように,画像の中から人の手を抽出し,その領域に粒子を分配してその中心(平均座標)を手の位置とすることで,手の一部が隠れたりしても追跡が継続できるロバストな手法だとのことでした.
コンピュータビジョン等で著名な松山先生が,流暢な英語で冗談を交えて紹介しておられました.
午後のキーノートはワトソン.
Title:"質問応答システムWatsonによるクイズ番組への挑戦" 武田 浩一 (日本アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所)
「Wikipediaのデータが役立った」と質疑応答で答えているのが印象的でした.
昔はIBMは好きではなかったですが,こんなチャレンジングなことをする組織なら,興味が湧きました.雇ってくれないかな...
他,各チームの発表は,前回から約一年ですので,さすがに急激な進捗は無く,わりと同じことを聞きました.
気になってポスター・デモセッションで話を聞いてきたのは,これら.
A01-19 竹田 正幸 (九州大学) 新世代型データベースのための基盤技術開発
富士通の方がデモをやっており,システム・インフラ周りの質問に答えてくれました.
リレーショナル・データベースのように複数テーブルの検索や結合ができるけど,スキーマやデータタープの定義,インデックスの作成は不要で,好きなだけXMLファイルを準備すれば良いとのこと.圧縮検索のアルゴリズムについて聞きたかったですが,九大の方がおられなかったようなので,あとで論文を読もうと思います.
A01-23 大石 雅寿 (国立天文台) 最新情報技術を活用した超大規模天文データ検索解析機構の研究開発
実データの1/10のデータ量の実験で,Hadoop33ノード使った例を紹介していましたが,良くポスターのHadoopのコントロールパネルの図を見ると,Mapperの数が2048というジョブもあるので,そこそこ大規模なHadoopクラスタを組んでいるみたいです.
Linux上のソフトウェアルータに,ルータを通るパケットのデータを解析させてDBに蓄積させ,ルータを超えたサーバまでアクセスしなくても,近くのルータノードにアクセスすることでデータの検索や取得ができるというアイディア.