日本応用数理学会2008年度年会

初日，いくつかセッションに顔を出してきました．
総合講演の「視覚と錯視の数学的研究」は，とても面白かったです．
錯視と言えば，私は日本心理学会や日本VR学会で，北岡先生
北岡明佳の錯視のページ
のことは良く知っていたのですが，
今回の新井先生
http://www4.ocn.ne.jp/~arai/
のお話も面白かったです．
フレームレットという，ウェーブレットを拡張したフィルタを使って，人間の錯覚を含めた視覚情報処理を数学的に再現し，錯視を数学的に検証したというお話でした．
そして，この冊子
http://www4.ocn.ne.jp/~arai/PRESTO/IllusionBooklet.html
は，会場で無料配布されていたので，ありがたく頂きました．
この冊子には，２ちゃんで流行ったやつも，しっかり収録されています（日本心理学会の英文論文誌にも収録されておりましたが）．

例えば，次のようなものです．

夏ワナー夏ワナー夏ワナー夏ワナー夏ワナー夏ワナー夏ワナー夏ワナー夏ワナー夏ワナー
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うわー．なんか，書籍の印刷物よりも強烈に曲がって見える気がします．
これも，どうして曲がって見えるかは，フレームレットで数学的に解析されているとのことです．凄い．
数学的に解析される前の，認知心理学で仮説がとなえられていた歴史についても解説がありました．

なお，この総合講演の質疑応答では，三井斌友先生が御質問にたってらっしゃいました．
少し離れた席に，白髪の森正武先生もいらっしゃいました．