アインシュタインが転職活動をしたら

これ,面白かったです.

http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=000786

今回取り上げたのは、「アルバート・アインシュタイン」。20世紀最大の天才科学者として、その名を知らない人はいないだろう。「特殊相対性理論」「一般相対性理論」に代表される彼が打ち立てた理論の数々は、ニュートン以来の物理学の常識を覆し、宇宙や分子の構造、時間の概念さえをも塗り替えてきた。

 そんなアインシュタインも、大学卒業後の就職では並々ならぬ苦労をしている。しかし、思うにまかせぬ暮らしを送りながらも、自らの研究を続け、テーマを磨き、次々に歴史に残る論文を発表していったアインシュタイン。その精神は、現状に満足できずにいる現代のエンジニアにとっても、見習うべき点が多々あるのではないだろうか。

 そこで、「もしもアインシュタインが、30歳のときにチューリッヒ大学の準教授に登用されず、大学教授の職をあきらめないで転職活動を続けていたら……」と仮定して、Tech総研編集部でレジュメを作ってみた。

内容も正確と思われます.

例えば,「コラム:天才アインシュタイン,30歳からの"ホントの人生"は…」は,下記のアインシュタインアーカイブの内容と酷似しています.
http://www.alberteinstein.info/finding_aid/

1909 Resigns from Patent Office
Appointed Associate Professor of theoretical physics at Zurich University
1910 Second son Eduard born in Bern
1911 Predicts bending of light
(以下略)

リクナビNEXT Tech総研では...

1909年(30歳) ベルン特許局を退職、ベルン大学の私講師の職も辞して、チューリッヒ大学の理論物理学の準教授(員外教授)となる。
1911年(32歳) チェコプラハにある、カール・フェルディナンド大学に理論物理学の教授として着任。この年、「光の伝播に対する重力の影響」を発表。
(以下略)

ただ,よく議論になるここは,どうかなぁという...

1939年(60歳) ナチス原子爆弾開発に着手したとの情報を得て、それに対抗すべく、当時のアメリカ大統領ルーズベルトにあてて、原爆開発をすすめる手紙を送る。

なぜなら,原文のルーズベルト宛の手紙が公表されていますが,ずいぶん曖昧な表現で書かれているからです.
元の手紙はこのように始まります.

Sir:
Some recent work by E. Fermi and L. Szilard, which has been communicated to me in manuscript, leads me to expect that the element uranium may be turned into a new and important source of energy in the immediate future.

要するに,相対性理論によると,質量=エネルギーの理論によりウランから膨大なエネルギーが取り出せ,凄まじい爆弾を作ることが可能だとする研究が進んでいると.なので,米国も積極的に研究を進めるべきだと2枚の手紙にびっしりと書かれているのです.
原爆開発を進めると読めなくもないし,「His task might comprise the following: a)... b)...」と2点に要約している内容を読むと,単に情報を収集して,研究費を支給して科学者に研究を進めろと言っているようにも読めます.

確認を取ろうと思って近くにあった本,
http://www.amazon.co.jp/%E5%9B%B3%E8%AA%AC-%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3-%E3%81%B5%E3%81%8F%E3%82%8D%E3%81%86%E3%81%AE%E6%9C%AC-%E5%8D%83%E8%91%89-%E9%80%8F/dp/4309760899
(金子務=監修,千葉透=文)
を見たのですが,内容は(図説だけあって)写真や岡本一平画伯の図が多くて面白いのですが,年表等にミスが多い(アインシュタインが1954年に死んだことになってたり)ので,改めて調べようと思います.