「人間失格」の表紙絵

だいぶ前の話題ですが...
太宰治の「人間失格」がバカ売れ、秘密は人気漫画家による表紙。 | Narinari.com

「恥の多い生涯を送って来ました。」で(「第一の手記」が)始まるこの近代文学の金字塔が、約1カ月半で7万5000部を売り上げるという古典的文学では異例の事態となっているのだとか。売れているのは1952年初版の新潮文庫ではなく、90年初版の集英社文庫。今年6月に新装版を発行したところ、この「バカ売れ」状態が発生したのだ。

その秘密は、新装版「人間失格」の表紙に、「ヒカルの碁」や「DEATH NOTE」などで知られる人気漫画家、小畑健のイラストを使用したこと。「DEATH NOTE」の主人公、夜神月を思わせるような学生服を着た青年がイスに腰掛け、タイトルの「人間失格」も漫画を想起させるようなデザインとなっている。

個人的には,全然そそられませんね.むしろ,小畑健よりも,このようなシニカルな絵を描かせるとしたら,甲斐谷 忍ではないでしょうか.
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この人の白っぽい,上條淳士を連想させる絵は,本当に凄いと思います.
大きな違いは,上條よりも甲斐谷の方が,重いテーマを描くのが圧倒的に上手い.軽くて不条理な綺麗なマンガの分野を切り開いたのが上條で,その後継者が小畑だとしたら,さらにそれを深めたのが甲斐谷忍.よって,太宰の「人間失格」の表紙だったら,甲斐谷忍が描いていたら,さらに輪をかけて売れただろうなぁと,思います.