日本トンデモ本大賞2007
第16回.今年も行って参りました.
(昨年は6月初旬だったようです(トンデモ本大賞2006 - なぜか数学者にはワイン好きが多い)).
会場の席数はトータルで700席弱,ゲスト予約席等もありましたが,前売りチケット完売ということは,少なくとも600名以上は参加したようです.
だからきっと,今日のブログは同じタイトルが500くらいあるのでは(笑).
今年も,何回も涙が出るほど笑わせて頂きました.13時から17時で,4時間と考えるといつも行く前は「長くて退屈しないかな」と思うのですが,今回もあっという間でした.
プログラムは,主に以下の項目でした.
- UFO還暦記念式
- と学会エクストラ
- 候補作紹介
- トンデモクラシックコンサート
- 大賞発表
と学会エクストラ,面白かったです.今年は4ネタが約10分ずつくらいありました.
4年越しの波動水,爆笑マンガ(著者が笑を取るために描いて笑えるのではなく,設定が笑える),中国発売の日本アニメソングCD,東京地下探索といったところで,マンガとCDが笑えました.
CDといえば,別途,「候補作紹介」の中で,山本弘会長が「mosaic.wav」というアーチストのCDに特別賞を授与することを発表しておりました.その歌詞が紹介されたのですが,もう笑って涙が出ました.
歌紹介(歌詞はプロジェクタに表示されていました)の後の唐沢俊一さんのコメントが秀逸,
「我々の16年間の活動が,この一曲に集約されてしまった」
いや本当に物凄い歌詞でした.どんな才能の人が書いたのでしょう?
...と思ってググったら,こちらでした.
Sham Studio
「電気の恋人」「キミは何テラバイト?」など、MOSAIC.WAVでは過去に科学ソング(おもに工学ソングですが)を作ってきましたが、「科学科学っていうけど、じゃあ“科学”って一体なにさ!?」という根本的なテーマを描いたところこのような曲になりました。…あれ?(柏森)
科学の根本的なテーマを掘り下げたらトンデモに行き着いたと.素晴らしい.
「疑似科学」「エセ科学」「トンデモ科学」「ニセ科学」等の言葉が有名だと思いますが,この歌詞では「妄想科学」だそうです.同人系の作品だから,アニメを意識しているのですね.
特別賞はもう一つ,架空文字辞典に与えられていました.
結局,今年の大賞は私の予想したものでした.山本会長は「今年も予想がつかなかった」と言っておりましたが,短い時間での紹介となると,あの中ではトンデモ本の王道中の王道,あの本が一番ウケると思いました.
あの本の出版社,過去にあれだけノミネートされていながら,実は今回が初の大賞受賞です.会場に関係者がいたらしく,「とりあげて頂いてありがとうございました」というコメントがあったと紹介されていました.
候補作5冊のうちの2冊が物理ネタというのは,ちょっと珍しい感じでした.
さて,今回,始まるまで想像もつかなかったのは「トンデモクラシックコンサート」.
クラシックということは曲だけ,どうしてもトンデモと結びつけられませんでした.
そしてコンサート開始に先立って唐沢俊一さんが紹介をしたのですが,どうも内容についての紹介がありませんでした.ただ,「これだ!と思った」というようなことを述べ,「とにかく説明よりも,お聞き下さい」と.
出てきた「杉ちゃん&鉄平」デュオ,パンフレットの写真よりも,絵に描いたようなイケメンでした.
無題ドキュメント
数々の賞歴を持つクラシック・ヴァイオリニストの岡田鉄平、
ロックバンド出身で、アレンジャー・コンポーザーとして活動していた杉浦哲郎。
世紀末に出会ったこの2人は、クラシックのパロディ=冗談音楽で意気投合、
少しずつ作品を作り人前で披露しているうちに、徐々に評判になってゆく。
「よく芸人と間違われる」と言っていましたが,確かにそちらの才能もおありのようで,つかみからキメてました.二曲目の「アイネ・クライネ・ソフマップ」で,出席者一同の心臓を鷲掴みでした.
彼らの作品は何と表現したら良いのでしょう.唐沢さんが内容紹介をしなかった訳が分かりました.紹介できないんです.
なんたって,ソフマップありーの童謡ありーの,アニメソングはあるはFAXはあるは(笑)鉄道はあるはコンビニはあるはタラコタラコタラコはあるはパトカーはあるは時代劇はあるは火曜日9時テレビはあるは,トンデモないコンサートでした.
実際の演奏が上手な上にテンポの良いクラシックが多いので,世界に引き込まれてしまって素敵な50分でした.
私は買いませんでしたが,大ウケした「山の手線上のアリア」は,7月4日リリースのアルバム「電クラ」に収録されているそうです.
来年はまたまた会場が変わって池袋とのこと.
今回はデジカメの電池が切れてた(泣)というミスをしたので,また来年を楽しみにしようと思います.
(ブログの写真は,仕方が無く長年使っている性能のよろしくない携帯電話のカメラで撮ったもの.)