古い言語は死んでない

情報科学の世界では,CやC++,BASICのようなコンピュータ・プログラミング言語のことを「言語」,日本語や英語みたいな人間が使う言葉のことを「自然言語」と呼びます.
なのでここでは,コンピュータの言語の話題.
COBOL Today and Tomorrow, Part 1 | Developers | TechNewsWorld

The acronym COBOL has its share of humorous expansions -- "completely obsolete, burdensome old language" is one -- but if you think it's dying, take another look. A Gartner study found COBOL in about 75 percent of enterprise business processes, acting as the solid, transaction-focused foundation for the world's core business processes.
超訳
COBOL」という略語には,面白い解釈があります.それは,「完全に時代遅れな,古臭い言語」.あなたはCOBOLが既に死んだ言語だと思っているかもしれませんが,そうではないという事実が公表されました.
ガートナーの調査によると,COBOLは企業のビジネスプロセスの75%で,堅牢でトランザクション的な処理の基礎として,世界中で使われていることが分かった.

その通りのようです.
私も学校ではCOBOLFORTRANも習いましたが,学校の卒業研究ではC言語を使いましたし,COBOLFORTRANは既に死んでいると思っていました.でも,銀行のオンライン処理を担当している友人によると,その大手銀行では金額の計算に,COBOLを改良した独自言語を使っているそうです.また,私が国立の研究所(現在は独立行政法人)で働いている時,研究所のスパコンNECさんのSX-6シリーズでした)を使わせてもらおうとすると,メインはFORTRANでした.結局,担当
の方に交渉してC++言語プラスOpenMPライブラリを入れてもらったのですが,やっぱりFORTRANを捨てるわけにはいかないそうです.理由は,「蓄積された自動最適化技術が凄い」とのことでした.


でも,自然言語に比べると,計算機言語は簡単なものです.どれか一つを一度極めれば,どんな言語でも使えます.「極めれば」というのは,例えば何かの言語を作ってみるのが一番だと思っています.今だったら,C言語でBASICインタプリタの処理系でも作ってみるのが良いと思います.プロの人だったら,オブジェクト指向言語を作ってみると,オブジェクト指向の概念が良く理解できるようになると思います.